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交通事故による脳挫傷|後遺障害等級認定や慰謝料はどうなる?/神戸あかり法律事務所

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交通事故による脳挫傷|後遺障害等級認定や慰謝料はどうなる?

脳挫傷とは頭部を強く打撲したことにより、脳を損傷してしまった状態のことを指します。
脳挫傷は症状が軽ければ完治することもありますが、場合によっては後遺症が残ったり、亡くなってしまうことがあります。

本記事では交通事故により脳挫傷を負ってしまった場合の後遺障害等級や慰謝料の額について詳しく解説をしていきます。

 

◆脳挫傷によって現れる主な症状
脳挫傷を負うと以下のような症状を発症します。


・頭痛
・吐き気・嘔吐
・半身の麻痺
・半身の感覚障害
・意識障害
・言語障害
・痙攣発作
・脳ヘルニア

 

上記のような症状は、交通事故直後に現れなくても、ある程度の時間を経過すると、脳内出血が拡大することで症状が現れる場合もあります。
そのため、頭部に目立った外傷がなかったり、症状がなかった場合であっても、事故直後は速やかに病院で診察を受けるようにしましょう。

もし、病院で診察を受けることなく、事故の相手方と傷害についての慰謝料を取り決めずに交渉が終わり、その後に症状が出てしまった場合には、更なるトラブルに発展してしまう可能性があります。

 

◆脳挫傷の後遺障害
脳挫傷による後遺障害と後遺障害等級について解説をしていきます。
脳挫傷が原因で発症する後遺障害としては、高次脳機能障害、外傷性てんかん、遷延性意識障害の3つがあります。

 

●高次脳機能障害
高次脳機能障害には様々な種類の症状があります。
失語症、注意障害、記憶障害、半側空間無視、遂行機能障害、失行症、地誌的障害、失認症などといった日常生活を送る上で大きな支障をきたす認知、行動、人格面の障害が発生します。

高次脳機能障害による後遺障害認定を受けるためには、画像検査や日常生活での報告書など、症状の存在や程度について証明するための資料を用意しなければなりません。

高次脳機能障害で認定される可能性のある後遺障害等級は、要介護1級、要介護2級、3級、5級、7級、9級、12級、14級となります。
後遺障害等級は数字が若いほど症状が重いものとなっており、慰謝料の額もそれに応じて高くなります。

 

●外傷性てんかん
外傷性てんかんは、脳挫傷によって脳の中枢神経が損傷したことで引き起こされるてんかんです。
外傷性てんかんでは、けいれん発作、突然の意識喪失、記憶が突然飛ぶなどといった症状が現れます。

このような症状が現れる理由としては、脳細胞の神経活動に異常をきたしているからです。

後遺障害等級を受けるためには、脳波測定でてんかん特有の脳波が出ていないかを確認する必要があります。

外傷性てんかんが発生するのは、少し時間が経ってからということがあるため、しばしば事故と症状の発生との因果関係が問題となることがあります。
事故から1年以上が経過してからてんかん発作が生じた場合には、因果関係が認められる可能性が非常に低くなります。

認定される可能性のある後遺障害等級は5級、7級、9級、12級となっています。

 

●遷延性意識障害
遷延性意識障害とは、簡単にいうと植物状態のことを指し、意識がなく寝たきりの状態になることを指します。

日本脳神経外科学会植物状態患者研究協議会による定義では、治療を受けたにもかかわらず以下の6つの項目すべてが6ヶ月以上続いた場合、遷延性意識障害と診断されることとなります。

 

・自力摂食ができない
・自力移動ができない
・糞・尿失禁がある
・声を出しても意味のある発語が全くできない
・簡単な命令にはかろうじて応じることができるが、ほとんど意思疎通ができない
・眼球は動いていても認識することはできない

 

遷延性意識障害で認定される後遺障害等級は要介護1級、要介護2級となっています。

 

◆脳挫傷の慰謝料相場
交通事故の慰謝料を請求する際には、自賠責保険基準、任意保険基準、弁護士基準の3種類があります。

自賠責保険基準は、相手方が任意保険に加入をしていなかった場合に適用される算出基準であり、最低限の補償しか受けることができません。

任意保険基準は、相手方の任意保険会社が独自に作っている算出方法により計算される慰謝料額であり、自賠責保険基準よりも高額とはなっていますが、これもまた十分な補償ということはできません。

弁護士基準は、弁護士に示談交渉を依頼した際に、弁護士が過去の裁判例から妥当な金額を相手方の任意保険会社に提示する算定基準であり、もっとも高額なものとなっています。

脳挫傷による後遺障害等級は、全ての症状を合わせると1級、2級、3級、5級、7級、9級、12級、14級となっているため、今回はこれらの慰謝料の相場を弁護士基準にてご紹介いたします。

 

1級→2,800万円
2級→2,379万円
3級→1,990万円
5級→1,400万円
7級→1,000万円
9級→690万円
12級→290万円
14級→110万円

 

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