家賃滞納者を強制退去させたい!具体的な手順や費用について解説
家賃滞納者を強制退去させることは可能ですが、条件もあります。
今回の記事では、家賃滞納者を強制退去させる具体的な手順や費用について解説します。
家賃滞納者を強制退去させることは可能?
家賃滞納者を強制退去させることは可能ですが、正当事由が必要です。
借地仮家法第28条には以下と定められています。
建物の賃貸人による建物の賃貸借の解約の申入れは、正当の事由があると認められる場合でなければすることができない
引用元:e-Gov 法令検索
正当事由があれば、家賃滞納者を強制退去させられます。
しかし、家賃を滞納しているからといって、すぐに退去させることはできません。
一般的に最低でも3カ月以上家賃が払われていなければ、正当事由として認められます。
家賃滞納者を強制退去させる手順
家賃滞納者を強制退去させる基本的な手順をご紹介します。
家賃支払い通知の手紙を送る
借主が忘れていたり、何かの理由で支払えていなかったりする場合もあるため、まずは手紙で支払ってもらうよう請求します。
手紙には、支払いが滞っていることや支払期日、期日までに支払いが確認できなければ保証人に請求を行う旨を記載します。
連帯保証人や家賃保証会社へ連絡する
支払い期日までに借主から連絡がない場合、連帯保証人や家賃保証会社へ連絡します。
連帯保証人か家賃保証会社が家賃滞納分を支払うことになります。
契約を解除する旨を記した内容証明郵便の送付
契約を解除する旨を書いた文書を借主に送付します。
この際、一般書留郵便物の内容文書について証明する「内容証明郵便」で送りましょう。
内容証明郵便は、いつ誰が、誰あてに差し出したかについて、差出人が作成した謄本により郵便局が証明するサービスです。
これにより、裁判になった場合、いつ督促を行ったかの証明になるため重要です。
明け渡し請求訴訟を行う
強制退去を行うために「明け渡し請求訴訟」を行います。
強制退去を実行するため、裁判により妥当であることを認めてもらう必要があります。
強制執行
裁判により、強制退去が妥当として認められれば強制執行ができます。
部屋にあるものを運び出し、鍵の交換により完了します。
強制執行の費用
制執行の費用は、貸主が立て替えて借主に請求します。
部屋の大きさや、どのくらいの物が部屋に置かれていたかにより費用は変わってきます。
単身で借りていた場合、鍵を解除するのにおおよそ2万円、家財運搬費用は10万円~、廃棄処分費用は2万円~4万円が一般的な相場です。
まとめ
家賃滞納者を強制退去させるには、多くの時間と複雑な手順が求められます。
円滑に強制退去を進めるには、弁護士などの専門家に相談するのがおすすめです。