人身事故の示談交渉で知っておきたいポイント
現在の日本では、およそ1分に1件の割合で交通事故が発生しているといわれています。
このページでは、交通事故にまつわる数多くのお悩みのなかから、人身事故の示談交渉についてスポットライトをあてて、くわしくご説明します。
■人身事故とは
人身事故とは、交通事故のなかでも、人が怪我を負ってしまった事故のことをさします。
ここでいう怪我は、軽いものから重いものまで、事故によりさまざまであり、場合によっては、後遺症が残ってしまうような事故もあります。
特に、バイクによる事故や高速道路での事故は、大きな事故につながることが多く、脳挫傷による高次脳機能障害などが残ってしまうケースもあります。
人身事故の特徴としては、自動車損害賠償保障法、いわゆる自賠法が適用されることが挙げられます。
自賠法が適用されることで、通常は被害者が立証するべき、加害者の故意や過失について、逆にそれらがなかったことを加害者が立証しなければならないことになっています。
このほか、運転者だけではなく、運行供用者とよばれる、実質的に車両を支配できた人にも損害賠償を請求することができるなど、被害者の救済が図られています。
人身事故における損害賠償請求の項目としては、とくに慰謝料が有名です。慰謝料とは、精神的に受けた損害についての損害賠償金のことをさします。人身事故では、入院や通院に要した日数に応じて、入通院慰謝料を請求することが一般的です。
また、人身事故により後遺症が残ってしまった場合には、後遺障害等級の認定を受けることで、後遺障害についての慰謝料や逸失利益を請求することも認められています。
後遺障害等級の認定には、医師が作成する後遺障害診断書などを添付して申請が必要ですが、被害者側が申請を行う被害者請求によって請求することで、より納得のいく後遺障害等級認定につながる可能性があります。
■示談交渉とは
示談交渉とは、民事上の問題について、当事者が話し合いを行い、合意することでの解決をめざす方法のことをさします。
交通事故における損害賠償請求の問題については、そのほとんどが示談によって解決しています。
■人身事故の示談交渉
人身事故の示談交渉の注意点としては、以下のようなものがあります。
・交渉相手が保険会社であることについて
示談交渉の相手が保険会社の担当者というケースが数多くあります。これは、加害者が任意保険の示談代行サービスに加入しているためにおきます。保険会社は交通事故について詳しいため、論拠のない主張は受け入れてもらえない可能性が高いです。
・過失割合の決定について
当事者同士の過失を割合で示した過失割合が論点となることが多くあります。適切な過失割合は過去の裁判例などをもとに算出する必要があり、専門性が必要です。
・後遺症の可能性について
怪我の治療が終わり、しばらく期間を空けてから後遺症が残る可能性があります。示談成立後に後遺症の症状が出た場合に損害賠償請求が可能かどうかについても留意する必要があります。
このように、任意保険が普及した現在においても、人身事故では注意するべき点が多々あるのです。
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