078-360-0115
対応時間
9:00~17:00
定休日
土・日・祝日

遺留分減殺請求とは(遺留分侵害額請求)/神戸あかり法律事務所

神戸あかり法律事務所 > 相続 > 遺留分減殺請求とは(遺留分侵害額請求)

遺留分減殺請求とは(遺留分侵害額請求)

法定相続人には最低限相続できる財産として認められている遺留分というものがあります。これは故人様の配偶者、父母や祖父母などの直系尊属、子や孫などの直系卑属であるのに、故人様の財産を全く相続できないということを防ぐためのものです。例えば、故人様が生前に遺言書で赤の他人に全財産を譲ると記していたとしても、最低限とはなりますが遺産の取り分を確保するために、遺留分の侵害額を請求することができます。この請求を遺留分減殺請求といいます。ここでは、遺留分減殺請求の計算方法や時効、手続きの流れについて説明をしていきます。

 

1. 遺留分の計算方法
遺留分は故人様の父母などの直系尊属のみが法定相続人となる場合は3分の1,子などの直系卑属や配偶者が法定相続人となる場合は2分の1と定められています。兄弟姉妹や姪、甥も、法定相続人となることはありますが、遺留分はないことに注意が必要です。
例えば配偶者と子2人が法定相続人の場合は、配偶者4分の1、子2人に8分の1ずつが遺留分となります。また配偶者と直系尊属1人が法定相続人の場合は、配偶者3分の1、直系尊属6分の1が遺留分です。

 

2. 遺留分減殺請求の時効
遺留分減殺請求には時効があります。相続の開始及び自分の遺留分が侵害されている事実を知ってから1年間、もしくは相続の開始から10年間が経過するとこの請求はできなくなりますのでご注意ください。

 

3. 遺留分減殺請求の手続き
① まずは遺言の内容を確認した上で相続人と相続財産の調査を行い、ご自身の遺留分がどの程度発生するかを確認しておきましょう。その後、遺留分減殺請求の相手方全員に、遺留分減殺請求の通知を内容証明郵便で送ります。
② 内容証明郵便による意思表示の後は相手方との交渉に移ります。ここで合意ができれば、遺留分の取戻しができます。交渉がうまくまとまらない場合は、家庭裁判所に調停を申し立て、調停委員を間に入れた話し合いに進みます。
③ 調停が不成立となった場合は、訴訟を提起することになります。訴訟では請求者と相手方、双方の主張や証拠に基づいて、裁判所の判決が下されます。

 

4. 遺留分減殺請求の法改正
ここまで説明してきた遺留分減殺請求ですが、現在は民法の改正に伴い「遺留分侵害額請求」と名称が変更されています。これまでの遺留分減殺請求では、請求が認められると遺留分相当の財産が現物返還の形で返ってくる仕組みになっていました。現物返還とは、財産をそのままの状態で返還することをいい、土地は土地のまま、現金は現金のまま返還がなされていました。しかし、今後は請求者が「侵害額」という形で、金銭での返還請求をすることができるようになりました。

 

神戸あかり法律事務所では、相続に関するご相談を幅広く承っております。相続についてお悩みの方は、ぜひ当事務所までお気軽にお問い合わせください。

当事務所が提供する基礎知識

  • 玉突き事故は誰に責任があ...

    玉突き事故の責任は多くの場合、最初に衝突した車にありますが、例外もあります。今回の記事では「玉突き事故は誰に責任があるか...

  • 弁護士費用特約の適用範囲...

    保険の契約をする際やテレビCMなどで「弁護士費用特約」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか?当記事では、弁護...

  • 空き家を相続放棄したら管...

    空き家を相続放棄しても管理義務が残ることがあります。今回の記事では、「空き家を相続放棄したら管理義務はどうなるか」「相続...

  • 慰謝料・損害賠償

    交通事故で怪我を負うほどの傷害を受ければ,被害者は加害者に損害賠償と慰謝料を請求することができます。では具体的に⑴損害賠...

  • 建物明け渡し・立ち退き

    不動産の売買や賃貸においては、建物の契約を結んだあとに建物を明け渡す、立ち退いてもらうことでようやくすべての契約が履行さ...

  • 遺言書の検認手続き

    遺言者が死亡した際に、遺言書を保管していた人や遺言書を発見した人が真っ先に行うべきことは、遅滞なく速やかに家庭裁判所に遺...

  • 相続における寄与分とは?...

    ◆寄与分とは?相続における寄与分とは、相続人が被相続人の財産の管理や増加に関して大きく貢献をしている場合や、被相続人の看...

  • 遺産の使い込みが発覚した...

    遺産の使い込みが発覚した場合には、即座に対処することが大切です。しかし、実際にどのように対処をすれば良いのかわからないと...

  • 交通事故発生から解決まで...

    「歩行中に交通事故の被害に遭い現在入院しているが、今後のどのような流れで対応していけばよいのか分からない。」「親戚が交通...

  • 立ち退き交渉を裁判で解決...

    例えば家賃が数ヶ月滞納している、あるいは賃貸している部屋を契約内容にそぐわない意図で使用した場合に、貸主(大家さん)は借...

よく検索されるキーワード

所属弁護士紹介

交通事故・遺産相続に強い弁護士が、最善の解決方法を提案いたします。 一人で悩まずお気軽にご相談ください。

所属弁護士

松原 由尚(まつばら よしひさ)

仲谷 仁志(なかたに ひとし)

大島 智子(おおしま ともこ)

所属団体
兵庫県弁護士会
ごあいさつ

当ホームページをご覧いただきありがとうございます。 兵庫県神戸市、芦屋市、明石市、西宮市を中心に、滋賀県、奈良県、大阪府、京都府、和歌山県にお住まいの方から交通事故、相続などの法律相談を承っています。

法律問題の解決には、悩みを抱えている方のご状況をしっかりと把握することが重要と考えていますので、じっくり時間をかけて丁寧にお話しをお伺いすることを心がけています。

お困りの際は費用面など気になさらずお気軽にご相談ください。どうぞよろしくお願いいたします。

事務所概要

名称 神戸あかり法律事務所
所属 兵庫県弁護士会
所在地 〒650-0027 兵庫県神戸市中央区中町通2-3-2 三共神戸ツインビル11階
電話番号/FAX番号 TEL:078-360-0115 / FAX:078-360-0116
対応時間 9:00~17:00
定休日 土・日・祝

ページトップへ